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銚子といえば、醤油に、犬吠埼の灯台に、魚介に、NHKの朝ドラ『澪つくし』(編集Mが知らなかったということに、ワタクシ、ジェネレーションギャップ。沢口靖子の出世作です)…と、名所・名物はいくつもあるが、忘れちゃいけないのが銚子電鉄! 大正12年創業、全長6.4km、わずか10駅の小さいご当地鉄道は地元の足であり、観光のシンボル。一時は存続の危機もあったけれど、多くの人に愛され守られて今日も元気に走り続けているのだ。
出発地点の銚子駅では、『額賀屋染工場』にて手染めのブックカバーや団扇を物色。赤・青・黄・緑・黒などの鮮明な色彩と、鶴や亀、宝船などの縁起物をモチーフにしたデザインが独特だ。聞けば、8代続く染物の工房で、千葉県指定伝統工芸品「萬祝(まいわい)式大漁旗」が専門という。なるほど大漁旗ね、納得。ウィンドウショッピングのつもりだったのに、財布の紐がゆるみ、気づけばあれやこれやと買い求め…。旅始めから買い物袋を抱えて銚子電鉄に乗車したのであります。
ガタゴト、ガタゴト…。左右に揺れながらのんびり走る1両電車。のどかだねー、としみじみしていると、仲ノ町駅に近付くにつれ何やら漂ってくる濃ゆ〜い香り。…あっ、もしや醤油!? 車窓を見回すと両脇に醤油工場が。どうりで匂うわけだ。醤油の匂いに誘われて仲ノ町駅で下車。『イシガミ』で、銚子名物の醤油た〜っぷりのぬれ煎餅を買おう。自宅のオーブントースターで簡単につくれてアツアツが味わえるという醤油付きのキット「ぬれ煎餅焼けたかな」もユニークで気になる。店のご主人につくり方を教えてもらいついでに完成品を試食。焼きたてのぬれ煎餅は、やわらかいのは当然だけど、意外にもサクッとしてる! コクのある醤油もよく染みていて、クセになりそ〜。
観音駅では、駅名の由来にもなっている圓福寺の観音様をお参り。創建して約1200年という歴史ある真言宗の名刹は古くから信仰を集め、“飯沼観音”と親しまれているそう。門前町の風情を感じながらテクテク歩くと、仁王門に到着。5mほどの大きな大仏が待ち構えるその先に、デンッとそびえるのが十一面観世音のいる本堂だ。朱塗りに金柱の豪華なつくりで、青空によく映える立派なお堂。実に惚れ惚れする。その裏手で明治40年から今川焼をつくり続ける『さのや』を発見。ここの今川焼はまずその姿に驚く。太鼓か!? ハンバーガーか!? と思うほど分厚くて丸っこく、今までの今川焼像を覆す。皮の外はパリッとしてるのに中はもっちりやわらかい。黒あん(小豆)も白あん(花豆)も詰まり詰まってボリューム満点!
犬吠駅では犬吠埼灯台へまっしぐら。地上から約30m、99段のらせん階段をひーひー言いながら登りつめると、大海原と海岸線の織り成す大パノラマ。高所恐怖症の私は一瞬足がすくむほど高い! でも海の色がきれい! 風が気持ちい〜! この灯台が夜には毎15秒に1回の光で35km先までも照らすそう。想像もつかない閃光なんだろうなあ。眩しそう〜。
さて、旅もそろそろ終盤。『島武水産』で腹ごしらえ。魚屋直営だから回転寿司店とはいっても銚子港で揚がった新鮮なネタばかり。それもほとんど天然物で、ありふれてない地魚にこだわる。おまけにとにかくネタがどでかい。シャリから飛び出してさらにお皿からもはみ出しちゃったりする、びっくりネタのオンパレードなのだ。で、値段は回転寿司価格なのだから、も〜感涙もの!
そんなこんなで終点・外川駅に到着。乗って、降りて、歩いてみれば、駅舎にもそれぞれの町にも“味”が発見できて、プチ幸福を感じられる銚子電鉄。小さな旅にはおあつらえ向きの鉄道でしょ。さあ、アナタも! 思い立ったら吉日です。

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